だるい(倦怠感)

倦怠感とは

倦怠感とは倦怠感とはだるい・疲れが取れない・疲れやすいなどの症状が感じられる状態です。多くは過労やストレス、睡眠不足、不規則な生活など病的ではないことが多いのですが、十分に休息を得たうえでもこのような症状がある場合には病気によるものである可能性もあります。また、発熱や息切れ、喉がよく乾くなど倦怠感のほかにも症状がある場合には早めに当院へ相談してください。


倦怠感の原因

かぜ症候群・コロナ
・インフルエンザ

かぜ症候群・コロナ・インフルエンザ風邪症状やコロナ・インフルエンザに罹患後に倦怠感、食欲低下をきたすことがあります。コロナ感染症の場合には後遺症と呼ばれることもあります。後遺症は人により良くなるまでの期間は様々ですが、長いと数か月~半年程度持続することもあります。

甲状腺機能低下症(橋本病・慢性甲状腺炎など)

甲状腺機能低下症とは甲状腺の働きが低下することにより様々な症状が引き起こされる病気です。倦怠感・だるさだけではなく、むくみや寒がり、便秘、体重増加などホルモン低下による症状が複数出現することが多いです。
甲状腺機能低下をきたす病気としては橋本病、慢性甲状腺炎のほか、亜急性甲状腺炎や無痛性甲状腺炎でも一時的に甲状腺機能低下をきたすことがあります。また、甲状腺の放射線治療後や甲状腺摘出後に甲状腺機能低下をきたすこともあります。

甲状腺機能低下の症状

心不全(特に右心不全)

心不全は多くは左心不全で心臓の調子が崩れてしまうことで息切れやむくみの症状が1番にでます。心不全のなかでも右心不全のパターンや左心不全の一部では倦怠感や食欲低下などの症状が強く出ることがあります。
右心不全では何らかの原因で心臓の右側の部分の負担がかかったり、機能が落ちてしまうことで下記のような症状が出現します。主な原因疾患は肺血栓塞栓症や肺性心、先天性心疾患、ARVCなどの心筋症、収縮性心膜炎など多岐にわたります。問診や診察と必要に応じて検査をすることで適切に原因検索を行い、原因に応じた治療を行っていくことが重要となります。

右心不全の症状

貧血

貧血の症状としてもだるさを自覚される方もいます。貧血になると血液が運ぶ酸素の量が減るため、脳への酸素供給量が低下しだるさ・倦怠感を自覚しやすくなります。当院では血液検査で貧血をチェックするとともに、貧血の原因となる疾患を必要に応じて追加で検査させていただきます。

貧血がわかるタイミング

  • 動くとドキドキしたり、息切れする
  • 顔が白くなったといわれる
  • 頭痛やめまいが出る
  • 疲れが取れにくい

肝炎(急性・慢性)

肝臓の細胞に炎症を起こし肝臓が破壊されていく病気です。感染性、アルコール性、自己免疫性、薬剤性など様々な種類がありますが、日本では多くはウイルス性肝炎(特にB型・C型肝炎)で占められています。
当院では千葉市の肝炎検診を受けることも可能です。また必要に応じて腹部超音波検査を受けたり、詳細な検査が必要であれば連携病院への紹介も可能です。
肝炎を疑った場合にはだるさ・倦怠感のほかに以下のような症状が出現します。

  • 食欲不振
  • 吐き気・気持ち悪さ
  • 嘔吐
  • 発熱
  • 右上腹部の痛み
  • 黄疸(皮膚や目の白い部分が黄色くなる)

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何度も無呼吸状態が起こることにより、睡眠の質が低下してしまい、日中の眠気やだるさのほかに高血圧や心不全、心房細動などの不整脈とも関連するといわれています。
原因としては睡眠中に舌がのどに落ち込み、気道が狭くなること、脳から呼吸するための指令が届かなることの2つがあります。

睡眠時無呼吸症候群の症状

糖尿病

糖尿病とは、血液中のブドウ糖(=血糖値)が増えてしまう病気です。血糖を下げるインスリンが効きにくくなってしまったり、インスリンの量が減ったりするためです。血糖値が高い状態が長く続くと当初は自覚症状があまりでませんが、高血糖が長く続くことで様々な症状が出現します。

糖尿病の症状

更年期障害

卵巣の機能がだんだんと低下していき、完全に停止する閉経の前後5年間を更年期といいます。更年期障害とは、更年期に女性ホルモンが低下するに従っておこる日常生活に支障をきたすような障害のことです。症状は大きく分けて3つ(①血管が開いて熱を放出するときの症状②からだの症状③こころの症状)に分けられ、女性ホルモンだけでなく精神的・心理的な要因や職場や家庭などの社会的な要因も影響しているといわれています。

更年期障害の症状

  • のぼせ
  • めまい
  • かたこり
  • だるさ・倦怠感
  • 頭痛
  • 抑うつ気分

※当院では必要に応じて婦人科や精神科・心療内科、耳鼻科などへの受診をお勧めします。

うつ病

体に異常がないにもかかわらず、こころの症状が2週間以上続くことによりだるさや倦怠感を自覚される方もいらっしゃいます。
主な症状は以下の通りです。

うつ病の症状

  • 抑うつ気分
  • 喜びの減退、興味の喪失
  • 気力の減退
  • 食欲・睡眠欲の変化
  • 絶望感

※当院では対応できませんので心療内科や精神科などへの受診をお勧めします。


だるい・倦怠感の検査

長期間倦怠感を感じたり、ほかの症状も伴う場合は、糖尿病や感染症、肝炎の病気である可能性があるので、すぐに当院を受診してください。
問診や糖尿病や甲状腺などの血液検査の他に必要に応じて尿検査や超音波検査、必要に応じて簡易ポリソノグラフィ検査で睡眠時無呼吸症候群のチェックを行っていきます。
これらの検査の結果によっては、CT・MRI検査などの追加検査が必要になる場合があり、その場合は当院と連携している医療機関にて対応します。